赤血球の表面は、シアル酸によって通常マイナスの電荷をもっています。
また、血管壁も同じようにシアル酸でコーティングされている為、赤血球同士がくっついたり、赤血球が血管壁にくっつくことはありません。
それはまるで、赤血球1つ1つが磁石の同じ極を持ち反発してくっつかない状態と似ています。

しかし、私達の体内ではものすごいスピードで大量の血液が全身を駆け巡っています。その時に血液の摩擦によって大量の静電気が発生すると、赤血球表面の電荷を狂わせ、本来はシアル酸によってマイナスに帯電している赤血球の表面が、プラスの静電気によってプラスに帯電するものも出てきます。血液の中にマイナスの赤血球とプラスの赤血球が存在すると、マイナスとプラスでくっついてしまいます。まるで磁石のS極とN極がくっつくように。

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